2008年3月25日 (火)アタリ兄さんと僕
おはようございます。本日の当番、CGデザイナーのT.Nです。
春到来!!
そして同時に花粉到来!!
目に見えぬ悪魔に悩まされてる方もさぞ多いことでしょう。
何を隠そう、はい僕もです。
さて目には見えないけど、クリエイターを悩ませるものが他にもあります。
背景担当の僕として透明のニクイ奴といえば、
そう『アタリ』です。
ハイカラな言い方をすると、コリジョンなんていい方をしたりする時もあります。
いやいや、別に巷で流行の韓国料理でも、はたまた犬の名前でもありませんよ。
さて一般の方には馴染みのないこのアタリという言葉。
アタリとは一体なんなんでしょう?
俺ペディアで調べてみました。
①くじや抽選などの当選。
②めぼし、見当。
③当たり判定。プレイヤーが物体に当たっているかどうかを判定するためのポリゴンデータ
④ゲーム会社名。
ここでいうアタリは、③が正解。
『プレイヤーが物体に当たっているかどうかを判定するためのポリゴンデータ』です。
このアタリは物体に当たっているかどうかだけを判定するために存在しており、見ることはできません。
目には見えないけど、そこに存在している。それがアタリです。
少しわかりづらいですね。
わかりやすくイメージできるように説明しますと
アタリとは透明のプラスチック製の床や壁と考えてもいいでしょう。
ガラスとかでもいいです。鳥達が何もないと思ってガラスに突撃するのをイメージしてみると更にグッド。
この透明の床や壁を置くことによってキャラクターの移動できる範囲を制限したり
キャラクターが地面に立つことができるのです。
(床にアタリがないと、奈落の底に落ちることになります)
では実際にプレイヤー達が見ている地面や壁は一体なんなのかというと
あれはホログラムに映された映像と考えればわかりやすいでしょうか。
それ目には見えているが触れることはできません。
そこに透明の壁が加わることで初めて触ることができます。
このホログラムと透明の壁の位置がぴったり合っている時は問題はないのですが
ホログラム(実際の映像)だけがあって透明の壁(アタリ)がないときには、
キャラクターが壁を通過してしまいます。そう幽霊みたいに。
また、逆にホログラムがなくて、透明の壁があるときは、
何もない空間に壁が出来ているという現象が起こります。
以前このアタリの位置の座標がちょっとしたミスでずれてしまった時があり
「うお!!ここ行けねえ!!なんだ!!」となってしまったことがあり大変焦りました。
もちろんデバッグ機能として、アタリを表示する仕組みもありますが、
常にアタリを表示しているわけではないので、見逃してしまうこともあります。
※アタリを表示する機能は、透明の壁が見える特殊な赤外線ゴーグルみたいなものですね。
常にゴーグルをつけてたら、アタリばっかり見えちゃって本来の絵が見れないんです。
いつも見えているものなら、すぐに発見できますが、
見えないものが密かに移動していると、実際に歩いて透明な壁にぶつかるまで
なかなか発見することができません。
その時は、発見することができましたが、
もしずっと発見されないままになっていたら・・・と考えると冷や汗ものです。
さて、上記で実際の映像とアタリがピッタリ合っていれば問題ないと書きましたが、
実は必ずしもそうではありません。嘘ついたわけじゃないですごめんなさい。
単純に、実際の映像のままアタリをつけると、問題がでる場合もあるんです。
例えばこういう部分。
上面図(赤いラインがアタリです)
見た目的には、壁に細かい段差がありますが、
プレイヤーが壁沿いに歩いた際に、引っかかりが出てしまい
とてもプレイしづらいです。
そういう時、少し斜めに当たりを入れてやると・・・
なんたるスムーズ!!
目に見えないところでも、
いや、目に見えないところだからこそ丁寧に作る。
これが良いゲームを作る秘訣なのかもしれませんねっ。
皆さんも実際にゲームをプレイする時に
壁にプレイヤーをこすりつけたりしてアタリを実感してみてください。
目に見えない工夫を肌で感じることができるはずです!!
それでは、また会う日まで。
グッバイってね。
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