2008年7月 8日 (火)和室にシャンデリア
おはようございます。本日の当番、新人モーションデザイナーのK.Iです。
1ヶ月の研修も無事に終わり、ゲーム制作に関わり始めて早2ヶ月が経とうとしています。現在もこうしてモーションデザイナーとして働いている訳ですが、モーションは疎かゲームの〝ゲ〟の字も理解出来ていない事に気付きました。確かにゲーム制作に関わるのは今回が初めてですが、ここまでゲームの概念に溺れるとは…
1人で思い詰めても仕方がありません。新人らしく、今日はゲームの概念に溺れてしまった僕の失敗談を聞いて下さい。
今回は〝演出〟についてのトライアンドエラーです。
それぞれのゲームにはそれぞれのコンセプトがあり、それに見合った様々な演出があります。僕が最近携わった〝演出〟といえば〝カメラ演出〟などです。
当然、仕様に基づいてカメラを操作していく訳ですが、ただ闇雲にカメラを振り回すだけじゃなく、ここはデザイナーらしく臨場感のあるカメラワークを演出、作成しようと思っていました。
がしかし、ここで素人、いや新人ならではの失敗にぶちあたります。
やりすぎたのです。
当時、仕様上でしかゲームを理解していなかったせいか過剰な演出をつけてしまい、全体のバランスとマッチしない結果になってしまったのです。
分かりやすく言えば、老夫婦が住む和室の照明にシャンデリアを設置してしまったといったところでしょうか。しかし、全国探せば和室にシャンデリアをぶら下げている老夫婦も中にはいるでしょう。正直浮いてます。でも、そのセンス僕は好きです。部屋の照明などインテリアのコーディネートは自由で結構です。自己満足で大いに結構だと思います。
一方、僕たち私たちはゲーム開発者。お客様に遊びを提供する義務があります。自己満足では、提供する側のやり方としては間違っていると思います。
よって、和室に住む老夫婦の事を考えると、どれだけ美しいシャンデリアも2人にとっては無駄に電気代を食う眩しい飾りにしかならないんじゃないかと気を利かせます。
そこで僕は考えます、例えばロウソクなどはどうか…月明かりといった演出もいいでしょう。いづれも和室の風情ある雰囲気にはうってつけの照明達です。これで天の川をみたりしたら甘酒がとまらないこと請け合いでしょう。
現実的ではありますが、多少地味でもゲームを作る上で型にはまる演出を加えるという事はとても重要なことだと今は実感しています。しかし、気づくことが多い新人だからこそこんな失敗も楽しく思えてきます。
私情ではありますが、初めから無難に作業していては息が詰りますし、何より明確な基準が見え難いと思います。上司の言葉ではありますが、大いに失敗して徐々に自分のものさしを作っていく。色々現実的になってしまうと楽しい作業も楽しくなくなってきてしまうと思うんです。気づく楽しさ、気づくための手段として、失敗して基準を見つけるということは新人の一種の特権だと思います。
ただ、失敗をすることを前提にではなく、成功を夢見ながら作業をするとよりいいと思います(笑)
新人のみなさん、用法用量を守り正しく暴れましょう!
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