2008年10月 6日 (月)めいきんぐ・おぶ・ゲーム企画書【その 4】
おはようございます。本日の当番、プランナーのK.Mです。
アイデアが閃いてからゲーム企画書が完成するまでをブログの連載で見ていただく、
「めいきんぐ・おぶ・ゲーム企画書」の順番がやってまいりました。
お久しぶりです。【その0】から始めた連載、【その4】ですので今回で5回目です。
これまでの記事は、下記のリンクでご確認ください。
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めいきんぐ・おぶ・ゲーム企画書
【その0】イントロダクション
【その1】発想編 ぱっ! → 思いつくまま書きなぐれ!
【その2】検証編1 間を置いて、冷静に自問自答 /問1の答え
【その3】検証編2 間を置いて、冷静に自問自答 /問2の答え
★今回【その4】構成編 誰に向けた企画書か?/企画書構成のセオリー
【その5】完成編 でぃす・いず・ゲーム企画書
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これまでの連載では、ゲーム企画書を書くまでの下準備について説明してきました。
初回はイントロダクションだったので何ですが、それ以降、4回もの連載を費やした
通り、ゲーム企画具体例として挙げさせて頂いている「Justice Never Die!」のネタ
を考えついてから、実際にゲーム企画書を書く前に色々と頭の中でこねくり回し、
時間をかけてアイデアを練り上げていく工程をご覧いただけたかと思います。
そして、いよいよゲーム企画書を作成する段階に進みたいと思います。
このゲーム企画書を書く作業、これまでのゲームのアイデアを練る作業とは全然別の
脳みそを使うと言っても良いかもしれません。
「アイデアを練る作業」はトライ&エラーの連続で、問題点にぶち当たって部分的に
作り直したり、時には脱線しどこに辿り着くか分からないけど考えを広げてみたりと
試行錯誤の連続で、整然と作業を進める事ができません。
また、企画書を書くのに必要なゲームのキモの部分だけでなく、些細なシステムや
ステージのバリエーション等が閃く事もあるでしょう。
それに対し、「企画書を書く作業」は考えたゲームを上手に説明し「新しい!」
「楽しそう!」「作ってみたい!」「売れそうだ!」…と感じて貰うために、
企画全体を見渡し、整然とプレゼン書類を組み立てる作業となります。
書くのは、ゲームの説明書ではなく、プレゼン書類なので、ルールを詳細にくどくど
書いても仕方がありません。読んでいただく方に、遊んだ時の感触や雰囲気を伝え、
好印象を持ってもらえるような内容を提示する必要があります。
研ぎ澄まされたインパクトのある短文で、内容の何もかもを説明するのではなく
「キモ」の部分を分かり易く見せる事を心掛けましょう。
文章の説明よりも図や絵を多用した方が直感的に多くの情報が伝わります。
文字もサイズの大小や、文字色を使い分け、グラフィカルに配置しましょう。
上記のような点に留意すると、ゲームルールの整合性や練られた世界観をたっぷり
語る事はできません。じゃあ、色々と考えたゲームアイデアは無駄なのか?
と言う事になりますが、そうじゃありません。
ゲーム企画書の中で、ルールの整合性や世界観、展開やバリエーションをチラチラ
垣間見せる事で、書類以上のゲーム企画としての厚みを感じて貰う事ができます。
それらが、読み手のイマジネーション(想像力)を刺激できれば、その人も企画の
賛同者として、強力な味方になってくれるかもしれません。
ゲーム企画書と言っても、誰に向けた企画書か?によって書き方が変わります。
例えば、ゲーム作りを仕事にしたい人のゲーム会社採用提出用の企画書と、我々
アクセスゲームズ内部で年に一度行われているゲーム企画コンペの提出企画書では
力説すべきポイントの比重が変わってきます。
採用提出用企画書は「提出者の能力」を見極めるもので、企画コンペ用企画書は
「開発会社アクセスゲームズの売り込み企画としての説得力」が重要です。
今回皆さんに「ゲーム企画書構成」例を提示させていただきますが、こちらは
上記の2つの用途には当てはまる構成だと言えると思います。
しかし例えば、ゲーム会社内での開発承認を受ける際の企画書の構成としては
足りません。承認用ですと、類似製品やターゲット層の分析、開発スケジュール、
販売目標等も織り込む必要があります。
そういった事を念頭に置いていただいて、構成を見ていただきましょう。
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ゲーム企画書の構成例
■P.01
・タイトル
■P.02
・イントロダクション&キャッチコピー
・ジャンル
・ターゲット層
・プラットフォーム
■P.03
・概要&画面&操作
■P.04
・セールスポイント
■P.05
・ゲームの流れ
■P.06
・【ゲームシステム】01
■P.07
・【ゲームシステム】02
■P.08
・【ゲームシステム】03
■P.09
・【ゲームシステム】その他アイデア
■P.10
・さいごに
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「10ページも書かなければいけないの?」と感じられる方もいるかもしれませんが、
ふんだんに絵や図、文字の大小などレイアウトに気をつけると10ページは「あっ」と
言う間に使い果たしてしまいます。
ページ数が制限されていない限りはギチギチに詰め込んで5ページにするよりも、
ゆったりと配置して10ページにしましょう。
ギチギチに詰め込んで10ページになってしまう場合には、あまりページ数が多くても
読む人が疲れてしまうので、企画書で語るべき内容を減らすべく再検討しましょう。
本ブログにおいて毎回長文のオレが言うのも何ですが…。
言い訳すると、このブログはノウハウやルールを解説してますが、「ゲーム企画書」
はルール説明書ではなく売り込み、つまり「広告」に近い存在なので、インパクトの
ある短文を心掛ける必要があるのです。
さて、今回も説明文だとしても充分過ぎる程、長文となってしまいました。
構成例の説明と、企画書にとって重要な要素の説明は次に回したいと思います。
次回、感動のフィナーレです。
企画書具体例の「Justice Never Die!(正義は決して死なない!)」の完成品を
ご覧頂きます。「【その5】完成編 でぃす・いず・ゲーム企画書」をお楽しみに!
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次回予告■■■【その5】完成編 でぃす・いず・ゲーム企画書
■ゲーム企画書の構成例説明
■企画書に重要な要素
1・インパクト
2・説得力
3・想像の余地【重要】
■ゲーム企画書「Justice Never Die!」(PDFでご覧頂く予定です)
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