2009年4月22日 (水)声なき言葉
おはようございます。本日の当番、モーションデザイナーのY.Nです。
今年もまた4月よりフレッシュな仲間が増えました。
毎年新たに参画してくれるメンバーがいるというのはありがたいことですね。
末永くよろしくです。
さてさて、本日はボディランゲージについてのお話です。
人が会話するようなシーンがある場合は、ほぼ確実に使うことになるのですが
その舞台が異国の場合、自分が慣れ親しんでいる動作を安易に使うのは危険です。
ボディランゲージという語の中にランゲージという単語があることからも
なんとなく感じ取れますがこれも一種の言葉なんですよね。
身近に感じるボディランゲージは身近な人たちにだけ通じるお約束みたいなことで、
異国に行くと通じなかったりします。
有名なところでは、日本で人を呼ぶときは手の甲を上に向けて手招きしますが、
英語圏ではその動作は「向こうへ行け(しっしっ!)」的な意味になります。
このように、文化によって全然違う意味に取られてしまうことすらあるのです。
米国の社会心理学者の研究結果で、コミュニケーション時、表情や態度、
身振り・手振りなどで伝わる情報量は全体の55%、声の調子や口調などで38%、
そして言葉で伝わる情報量はたった7%しかないというものがあります。
また同じく米国の神経科学者の研究結果で、言葉に合わないジェスチャーを
すると、混乱させられるような文章を聞いた時と同様の脳波のパターンが
観測できるというのがあります。
どちらもボディランゲージの影響が大きいことを示した内容といえますね。
そういうわけで、キャラの動きをつける上でもこの影響を無視することは
できない訳です。
たとえばセリフを与えられているキャラにそのセリフに合わない動作を
充ててしまったとしたら、それを見たプレイヤーの頭では先ほどの脳波の
パターンがしっかり出てしまうことでしょう。
わざわざセリフを使って意味を通じさせようとしているのに、動作がそれを
邪魔しているとは何と残念なことでしょう。
そんな状態を避けるためにも普段から海外の映像に出てくる人の仕草を
ちょっと注意して見るなどして感覚を養っておきたいなと思っています。
私の場合、映画やドラマのDVDをレンタルしたときに、一度話を見終えてから
後日無声字幕無しでもう一度見てみたりしています。
言葉がある時は見逃してしまいがちな動作がくっきり浮き立ってきて、
なかなか面白いです。
皆さんも一度試してみてはいかがでしょうか。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
「モーションデザイナー」カテゴリの記事
- この頃 流行りの…(2019.02.28)
- たまには乗らんとね(2019.01.17)
- コミュニケーションを語る!(2018.11.22)
- 12個のアニメーション基本原則とは?(2018.10.11)
- 新人研修を終えて(2018.09.06)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント