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2009年7月17日 (金)ミップマップフィルタリング

おはようございます。本日の当番、CGデザイナーの西出です。

今日は簡単なゲームグラフィックスのお話を少し・・・

皆さんは「ミップマップフィルタリング」(以下ミップマップ)という手法を聞いたことがありますでしょうか?

ゲームグラフィックスの作成手法はいろいろとありますが、現行ハード(据え置き、携帯含め)の画像品質と処理高速化の上で非常にポピュラーな手法ですので、ここで紹介してみましょう。


「ミップマップフィルタリング」を簡単に説明すると

   ① 遠方テクスチャのジャギーの軽減  ≪画質の向上≫
   ② テクスチャのレンダリング速度向上 ≪処理の軽減≫


が得られ、ゲームグラフィックスの作成上、非常に重宝されるテクニックです。


イメージで簡単に表現するとこんな感じ

↓これが
2009_0716_01
図1

↓こうなります
2009_0716_02
図2

わかりますかね~

図1は、グリッド奥のテクスチャがジャギジャギに乱れているのがわかりますね。それに比べ
図2は、ミップマップを使っているので、グリッド奥の画像が滑らかになっているのがわかります。

また、画像ではわかりませんが、このレンダリングにかかる処理時間も図2の方が遥かに高速です。

このモデルに使用しているテクスチャはこんな感じで
2009_0716_03


奥に行く程、テクスチャ解像度を下げてレンダリングにかかる時間を軽減しています。

このテクスチャを見てわかると思いますが、段階ごとのテクスチャを使用するため、ミップマップを使用する際はそれ相応のテクスチャ容量を必要とします。

但し、現行のハードはメモリ容量も多く搭載されているので、この手法を選択する場合が多いと言えます。



上記を踏まえて 「花畑」 を作ってみました。

●ミップマップなし
2009_0716_04

こちらは 「ミップマップなし」 の花畑
花畑の奥に行くに連れて画像がギジャギジャになっているのがわかります。
これが動画だと画面のギジャギジャ感はもっと顕著です。


●ミップマップあり
2009_0716_05

こちらは奥にいくにつれてテクスチャにミップマップフィルターがかかり、遠方の画像が馴染んでいるのがわかります。もちろん処理も高速です。

2009_0716_06
↑実際に使用しているテクスチャがコレ
 今回は7段階の画像サイズを使用しています。


最近のPCゲーム(FPS等の3Dゲーム)では、ミップマップをユーザーの任意で設定できたりしますので、機会があれば、一度触って違いをみるのも面白いかもしれません。


以上、参考になりましたでしょうか?
では、また。

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