2010年1月25日 (月)ちょっと変わったキャラクター制作技法
おはようございます。本日の当番、プロデューサーの角和です。
前回は、僕の初めての3Dハードによるゲーム開発について、立ち上げ早々の頃を
お話ししましたが、初めての事に取り組む時には何かと問題がつきものです。
今回から、初の3Dゲーム開発時の出来事をお話ししたいと思います。
当時の僕の周りでは、まだ「ドット絵」と呼ばれる手法でキャラクター画像制作を
行っていました。
ペンタブレットを使い、今でいうところの「1ピクセル」づつ色を置いて行く事で、アクションの1パターン(ポーズ)を完成させます。
また、今では当たり前ですが、キャラクター画像制作に使えそうな写真や映像がある場合は、スキャナー等で取り込んだ後にそれらを加工し、キャラクターデーターへ
仕上げる手法もこの頃から可能になってきました。
一方、3Dキャラクターはと言うと、既に他社から幾つかの3Dゲームが発売されていましたが、僕の所属していた会社ではそれらをどの様に制作するのかの情報が少なく、社内で3Dの事に詳しい人と片っぱしからレクチャーしてもらったり、各種業界セミナーに参加して「おそらくこの3Dツールが良さそう・・・」という物を選択したのを記憶しています。
※現在のアクセスゲームズでも、その後継となる3Dツールを使用しています
で、今回そのツールでハード検証用3Dモデルを作成していたのですが、前回お話ししたとおり、3Dハードのスペックの読みが甘く、目標のエネミー体数を出すにはどうすれば良いかとアイデア出しを続けていたそんなある日、デザイナーN君がふらっと立ち寄ってくれ、彼が所属するプロジェクトで研究していたキャラクター制作技法を思い出し、「暇だったら、ちょっと、詳しく話を聞かせろ!」と拉致し、結果的にはその技法を応用して制作する事に決めました。
その後、半ば強引にN君は僕のチームに引き込む事に!
勿論、
研究期間短縮の為に、彼が元いたプロジェクトで使っていた機材一式とともにね!!
具体的な技法については、聞く人が聞くと何のゲームかが分かってしまうので、ご了承を・・・イメージとしては、「デジタルなんだけど、アナログでアナクロ(死語?)なあやしい技法」みたいな感じで、実は当時の業務用ゲームの幾つかはそれに近い技法で作られている物もありました。
かくして、そのキャラクター制作技法のノウハウを更に蓄積していき、まずは簡単なシミュレーション映像を作ったところ、予想以上におもしろい?!感じに仕上がりました。
こっ・・・これなら行けるぞ!!
僕は、その映像からヒットの兆しを感じ、その足で開発部本部長の部屋にプレゼンしに行きました、開発予算をいっぱい貰う為にね。
とは言え、この変則的な制作方法は、社内のいろんな人から不安視する声も結構あり障害はあったものの、当時の開発部本部長からや別の部署の監督からも「じぶん(大阪弁で君の意味)おもしろい事考えるなぁ、今まで通りでやっていても目立たへんので、周りから反対されても自分が良いと思った事なんだから、押し通せゃ!」と言った言葉に勇気付けられて、この後も様々な問題にぶち当たる事になるこのプロジェクトを、最後までやりきる事ができました。
さて、何とか「本開発」のスタートを切った訳ですが、上記のとおり、この後に起こる様々な問題に関しては、次回にお話しさせていただきたいと思います。
ではでは。
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