« EXPO70 | トップページ | 健康診断と薄味料理 »

2010年10月22日 (金)斜めになっても、間切り

最近、新しくノートパソコンを購入しました。
実は、家では殆どパソコンを触ってこなかったのですが、周りの後輩たちが
プライベートでも何かかんかと勉強していることに危機感を覚えて、
「よーし、パパ、家でもプログラミングしちゃうゾ」
っと、一念発起したワケですよ。
奇しくも、この季節、秋の夜長と言えば、
プログラミングの秋プログラミングの秋、そして、プログラミングの秋ですよね。

というわけで、ねちねちとメディアン・カットでございます。

あっ、本日の当番、
プログラマのM.L.Kでございますです(LはLordのLですLord&Master!)。

前回は、矩形による分割の限界を仮説しました。
正確に言うと、軸に沿った分割の限界、ということなのですが…。

「それって、どういうことなんだってばよ」

例えば、次のようなRチャンネルとGチャンネルの色の分布があったとします。

2010_1021_01

従来の方法ですと、R・Gいずれかのチャンネルでもっとも分布が広い(最大値と
最小値の差が大きい)軸に対して垂直に分割を行っていくことになりますので、
仮に4色に分割したとすれば…、

2010_1021_02

といった具合になります。

う~ん、恣意的に例示した分布ながら、この分割はあまりにもヒドい…。
右上のグループや、左下のグループに至っては、東京行き修学旅行の班分けで、
発酵系乙女と小悪魔系鱗翅目が同じグループになっちゃたくらいのヒドさです
(いやまあ、発酵系鱗翅目もいたりしますけども。たまに)

これが、軸にそった分割の限界、というワケです。

「じゃあ、どう分割したらいいんだってばよ」

もっともらしい(直観的に妥当な)のは…、

2010_1021_03

みたいなカンジでしょうか?
めっちゃ斜めですね…。いっそ、トドメも刺せるかもしれません。

この例だけではなく、実際の画像でも、斜めに分割するほうがもっともらしいこと
のほうが多いのです
(前回の色分布の画像をみると分かりやすいと思います)。

今までのやり方のように、各チャンネル毎に中央値や差の最大値を算出していては、
この斜め具合には対処できません。

「じゃあ、その斜め具合はどうやって決めるんだってばよ」

実は、各チャンネル毎の分散の値と、各チャンネル間の共分散の値を用いて、
色の分布がどれくらい斜めっているかを算出する方法があります。

「分…さん…?影分身のこと…なのか?」

分散とは、分布の散らばり具合を表すものです。

分散 = Σ(各標本値-平均値)^2 / 標本数

という式で求められます。

色の分布で言うなら、例えば、Rチャンネルの分布について分散の値を求める場合、

各標本値=各ピクセルのRチャンネル値
平均値=全てのピクセルのRチャンネルの平均値
標本数=画像中のピクセル数

となります。

式を見ると明らかですが、各ピクセルの値が、平均値に近いものが多いほど、
つまり、散らばりが少ないほど、分散の値は小さくなります。
逆に散らばりが大きい→平均値から離れた値のピクセルが多いほど、
分散の値は大きくなります。

一方、共分散は、

共分散 = Σ(各R標本値-R平均値)×(各G標本値-G平均値)/ 標本数

という式です。

こちらは、2つのチャンネル=2次元上での分布の散らばり具合を表したもの
となります。

これら分散&共分散の値をごにょごにょポンすると、斜め具合が算出できる
というわけです。

この、“ごにょごにょポン”を、“主成分分析”と言います。
(“分析”とか、激アガるし!)

今回は、用語の解説をするだけになってしまいました。

次回は、この主成分分析で斜め具合を求めてみたいと思います。

follow us in feedly
result = encodeURIComponent( "http://www.accessgames-blog.com/blog/2010/10/post-5f2a.html" );document.write( "result = " , result );&media=https%3A%2F%2Ffarm8.staticflickr.com%2F7027%2F6851755809_df5b2051c9_z.jpg&description=Next%20stop%3A%20Pinterest">

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« EXPO70 | トップページ | 健康診断と薄味料理 »

プログラマー」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 斜めになっても、間切り:

« EXPO70 | トップページ | 健康診断と薄味料理 »