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2011年6月 7日 (火)いちアニメーターの苦悩

おはようございます。モーションデザイナーのK.Iです。


先日、映画を観に行きました。唐突ですね。
或るバレリーナのお話で、彼女は主役に選ばれるために様々な努力を惜しまない勤勉な女性なのですが、ひとつだけ、主役を演じるためにどうしても必要なものが、欠如していました。
彼女はバレリーナとしての技術は一流…、ですが役としての魅力が備わっていなかったのです。
と、ここで映画の話はさておき、家に帰ってからまーブルーにさせられた言葉、

「役としての魅力」についてお話します。

技術だけでは表現しきれないキャラクターとしての魅力。性格や意思をもった生き物としての魅力。

あたかもそこに実在するかのように観客を納得させるには、当然説得力のある演技が必要です。
そして、説得力のある生き物を表現するには自分がその生き物、世界を理解するしかありません。

ストーリーを説明するだけなら機能(文章)だけで十分です。これじゃ台本の朗読会と変わりません。
アニメーションでも、ただ機能(仕様)を満たしていればなんの変哲もない走りやジャンプでもゲームデータとして通用します。
ですが、個々のキャラクターには個性があり、性格にあった言葉、表情、動きがあります。
ゲームを鮮やかにするのは、そういった個性や世界観にあったキャラクターの色だと思います。

僕が言うのもなんですが、ぶっちゃけ滑らかと呼ばれるアニメーションは時間をかければ誰でも出来ると思います。
他のゲームとは明らかに違うと思わせるオリジナリティは作者の拘りから派生するものだと思ってます。
と、声を大にして言いますが、正直ここまでやって初めて仕事になるのだと感じています。
プロの仕事を見るたびに改めて気付きます。そして気付く度に苦悩します。
ですが、同時に明るいヒントでもあるんです。

モチベーション上がりました?僕は上がりました。では、仕事に戻ります。

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