2011年10月27日 (木)ネタ切れ注意
おはようございます。本日の当番、CGデザイナーの岡本です。
今回は、最近何かと作成する機会の多いエフェクトについて少し触れてみたいと
思います。元々の私の専門はキャラクターモデル作成になるのですが、AGには
エフェクト専門のスタッフがいないためプロジェクトごとに、色々な職種の
スタッフが作成にあたっております。
2つ前のブログ記事にあるようなドット絵が主流の頃は、エフェクトもドット絵
のアニメーションなわけで、限られた容量の中で見栄えのするエフェクトを作る
のに四苦八苦した記憶があります。大きなエフェクトは当然ながらそれだけ
容量を使ってしまいますので。
しかし、3Dが主流の今は結構小さな数枚のテクスチャを使用し、大きさや色味や
動きなどの変化を組み合わせることによって複雑なエフェクトを作り出す事が
できます。
例えば、同じ爆発エフェクトでも全方位に吹き飛ぶ爆発と縦方向のみに吹き飛ぶ
爆発を作成する場合、ドット絵だと2パターンの絵を描き起こす必要があり、
アニメーション枚数も結構な量になるので作業や容量コストは大きいです。
ところが3Dの場合はアニメーションのパラメータを調整する事によって比較的
簡単に2つのエフェクトを作成できるので便利というわけです。
それはもう3Dエフェクトを初めて触った時は感動したものです。
携帯ゲーム機タイトル用に作成しているエフェクトに関しては、容量的にも
1~3KB程度と非常に少ないです。(テクスチャの容量は別計算ですが)
ただ極限までデータを省いているので、もうちょっとああしたい、こうしたい
という事も多いです。
(通常、アニメを作成するのに3点スプライン補間のところを2点リニア補間
とかにしてたりするので)
利点も多い3Dエフェクトですが、経験上問題もいくつかあります。
まずは使う側の問題。
ドット絵などのアニメーションの基礎をやっていないと、詰めの部分が甘く
なりがちでフィニッシュクオリティに差が出てきます。ここは経験で解消
できる部分もありますが、研究努力を怠らないことが大事です。
(何にでも当てはまりますね)
次にネタ切れ。
キャラクターモデルの作成と違って、1個1個の作成スパンが極端に短く数を
多くつくらないといけないので、徐々にアイデアを出すのが難しくなって
きます。こちらも、普段から色んなジャンルの情報に触れて着想を得る事が
必要になります。まぁ常に↓な感じです。
次はデータの問題。
データ容量が軽い=処理が軽い、というわけでありません。
1つのエフェクトの中にはパーティクルと呼ばれるポリゴン描画が数多く処理
されています。
このパーティクル数が多すぎると処理が落ちますし、パーティクル数が少なく
てもエフェクト自体の数をシーン内に増やし過ぎるとやはり処理落ちします。
作成者の意図とは関係なくゲーム内に設置されてしまう場合があり、開発終盤
では手直しが必要な場合が多々あります。
作成した人『いや、こんなに出す想定じゃなかったんですが・・・』
配置した人『でも今から設置を見直すのはちょっと時間が・・・』
作成した人『・・・エフェクト修正します・・・』
普段のコミュニケーションが大事ですね。
また、この技とあの技を重ねた時に○○が発生すると描画オーバーします、
といった想定外の事態も起こりえるので、データ修正の他に一定数以上の
パーティクルが発生したら、優先の低いエフェクトは削除したり出さない
といった保険処理を入れることも多いです。
一見地味な存在のエフェクトですが、出来の良し悪しで画面の印象はかなり
変わるので実は重要なパートなのです。
エフェクト作成に自信のある方、AGでは大歓迎ですよ!
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