2013年6月10日 (月)継続対比
おはようございます。CGデザイナーのW.Nです。
今回は「継続対比」についてのお話です。
上の中央のBの円を約20秒ほど見つめて、その後、白いAの円を見てください。すると、この白い円の上に補色の残像が見えてきます。見えてきた補色は下の青は黄色に、緑は紫に、水色は赤に変わります。
同じように中央のBの円を20秒ほど見つめて、次は水色のCの円を見てみましょう。おそらく残像によって、水色の各区画の色が変化するはずです。
この時水色が最も鮮やかに見えるのはどの区画でしょうか?
ほとんどの人が水色を最も強く感じるのは、Bの図で言う赤の区画ではないでしょうか?
この現象を「継続対比」といいます。
人間の目は、特定の色を長時間見ていると視神経が疲れて、今見ている色の刺激とは、反対色を網膜に作り出して、目の疲労や色の刺激を自らやわらげる生理機能があります。
この機能により、先ほどCの円では赤の区画にあたる場所の水色が鮮やかに見えたわけです。
手術室で長時間血の赤を見たとき、医師は補色の青緑色が目の前に浮かぶ現象がおこります。しかし手術着やマスク、壁やカーテンなどを青緑色にすることで、この問題を解決しているそうです。
このように人間の目は客観的に色を捉えることができません。ものを描く際、先ほどの生理機能や対象物の記憶、またその場での目の順応などにより、描くべき本来の色が見えていないのが実際です。これらの現象を知った上で、それを活用できれば、絵の魅力をさらに高めることができるでしょう。
ゲーム制作では特にビジュアルアートを担当する者にとって、このような基本的な現象を理解することは重要で、それが新しいビジュアルを作るヒントにもなります。日々勉強ですね。
今回はこれにて。
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