2016年10月 7日 (金)[スライダー制御]試してみて
おはようございます。本日の当番、新人デザイナーのT.Yです。
暑い夏もどこへやら、急に肌寒ーい季節となりました。
そんな季節の変わり目なのか周りには風邪をひく人が増えてきましたね。
体調管理も仕事の内、少しでも体がだるいなーと思ったら無理しちゃいけませんよ。
温かいお風呂に入り、十分な睡眠をとりましょう。
さて、今回はAfterEffectsのエクスプレッションを使った機能を紹介したいと思います。
エクスプレッションとはAfterEffects内のフッテージ、レイヤーの動作を[JavaScript]など特定の言語を用いて制御する機能です。
オブジェクトに通常のキーフレームでは表現しきれない複雑な動きをさせたり、コンポジションをまたいで別のレイヤーを指定して制御することもできます。
そんなエクスプレッションの[スライダー制御]を使って襖の開閉動作を作っていきましょう。
襖の素材を左右2種類用意しました。
まず[ヌルオブジェクト]を作成し、[ヌル1]に対して右クリックから[エフェクト][エクスプレッション制御][スライダー制御]を選択します。
このままではエクスプレッションの言語が無いので何も起こりません。
襖は左右X方向の動きしか必要ないので、レイヤーの[位置]を右クリックから[次元に分割]を選択して[X位置]と[Y位置]にパラメータを分けましょう。
次に[X位置]の左にある[ストップウォッチ]をAltキーを押しながらクリックしてみます。
すると[X位置]に[transform.xPosition]という表記が現れました。
その表記を特定の言語に書き換えることで襖の素材にキーフレームを付けずに制御することができます。
皆さんは言語と聞くとプログラマーが作る難しいイメージがあると思いますが、安心して下さい。
エクスプレッションはある程度までであれば自動で式を作成してくれるのです。
エクスプレッションの付いた[X位置]に渦巻きのマーク(ピックウィップ)があります。
そのマークを左クリックしながら先ほど作成した[ヌル1]の[スライダー制御]に繋げます。
すると自動でエクスプレッションの式が作成されました。
thisComp.layer("ヌル 1").effect("スライダー制御")("スライダー")
この状態で[ヌル1]の[スライダー制御]にキーフレームを付けると[襖_左.png]が左右に移動するようになります。
では、[襖_右.png]にも同じようにエクスプレッションを付けます。
しかし、[襖_右.png]が[襖_左.png]と同じ位置になり、重なってしまいました。
エクスプレッションを付けると[X位置]のパラメータ数値は[スライダー制御]に依存してしまい、変更できなくなります。
そこで[襖_右.png]のエクスプレッションの式に[*-1+800]の数式を書き加えます。
thisComp.layer("ヌル 1").effect("スライダー制御")("スライダー")*-1+800
そうすることで[襖_右.png]が指定の中心位置を基準として、[スライダー制御]のキーフレームだけで襖の開閉動作ができました。
今のままでは単調な動きになっているのでグラフエディターを用いて緩急のある動きにします。
モーションブラーも付けると勢のある動きになりますよ。
如何でしたでしょうか、エクスプレッションを使うことでより複雑でクオリティの高いアニメーションも作ることができます。
難しい機能ではありますが、是非挑戦してみて下さい。
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