2018年3月23日 (金)PBRは楽しいよ~
Good Morning! 一人前のEnvironment Artistを目指すーA.T.P(インドネシア出身)で~す。
今日は物理ベースレンダリング(以下、PBR)について紹介したいと思います。
現世代のゲーム機ではPBRは欠かせないもので、様々なゲームエンジンやソフトウェアにも使われているんですよ。
まず、物理ベースレンダリングとはなんでしょうか
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物理ベースレンダリング(Physically-based rendering)とは
光の反射、散乱、屈折や吸収といった光学現象の計測値に基づいた、数式でモデル化したレンダリング手法を指します。
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文章にすると難しいですね~。
さらに作るための基本的な用語が4つあります。
・アルベド(Albedo)
・エネルギー保存(Energy Conservation)
・フレネル効果(Fresnel Effect)
・材質の表面構造(Roughness)
…と、ここまで書いておいてなのですが…
上の難しい言葉は一旦、忘れて大丈夫です!
必要なのは3つのテクスチャタイプ(パラメーター)を覚えるだけ!!!
※ゲームエンジンやソフトウェアによって用語などが多少異なることもありますが、基本的には同じです。
①アルベドテクスチャ(Albedo)
オブジェクトの全体的な色を設定します。
色の値は通常、オブジェクトの知覚される色と一致します。
②メタリックテクスチャ(Metallic)
表面が金属であるか非金属であるかを設定します。
純粋な表面は0.0または1.0のいずれかになりますが、現実には純粋でクリーンで風合いのない物質はほとんどありません。
メタリックマップをテクスチャリングするとき、この値は常にグレースケールです。
③ラフネステクスチャ(Roughness)
表面の知覚される光沢または粗さを設定します。
ラフネスマップをテクスチャリングするとき、この値は常にグレースケールです。
早速、どう使って、どう変化するのか見てみましょう。
上の画像のように、値を変化させるだけで見た目のコントロールができるんです。
さらに、金(GOLD)であればこの値、というような指標になる値(アルベド)があるので、感覚的に作っていた部分も解消できるんですよ。
こんな風に↓
どうでしょう、金に見えますよね。
金に限らず、銅とかゴムとか他の素材についても値が用意されています。
もちろん、ここから自分の意図したものに調整する必要はあります。
ここでは値の変化で紹介していますが、もちろんテクスチャも使用するので、値(0-255)を描き分けることで、1枚のテクスチャの中でいろんな質感が表現できるんです。
このようにPBRでは、簡単にコントロールできて、現実世界に近い表現ができることで、説得力のある見た目にできる。というメリットもありますし、それ以外にもあります。
例えば、ステージ制作。
以前は処理的な問題もあり、1枚のテクスチャに質感であったり、影などを描き込んでいて、そのステージだけで利用される(もしくはそこでしか使えない)専用のテクスチャになっていましたが、PBRではその必要がありません。
PBRは現実世界に近い光現象計算を行っているので、テクスチャで質感設定することでライティング、環境に依存しないアセットが作成できるので、わざわざそのステージ専用のテクスチャとして作らなくていいんです。
なので、その他の違う環境のステージでも再利用が可能になりますし、手間が減るんです。
さらにデータ量が減ることで、色々なアセットやエフェクトを加えることができ、より豊かなゲーム世界を作ることが出来たりします。
メリットがいっぱいありますね!
さて、今回は簡単に紹介しましたが、現代の開発には必要な知識なので、興味がある人は物理シェーダに関するサイトを探してみてください。
詳しいことを調べる前に、ゲームエンジンやソフトウェアから入るのがおすすめです。
実際にやってみたら、すぐに結果がでるので楽しいですよ~。
それでは、今回はここまでにします。
次回のブログもお楽しみに!!
ciao~!
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