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2015.01.05

SWERY interview / Look At Me Russia

ご来店ありがとうございます

今回お届けするのはSWERYインタビュー2014年 第2弾。

ロシアからのインタビューにSWERYが回答しました!

 

Thank you for visiting.

Here is the 2nd article of SWERY interview 2014.

This time, SWERY is answering interview questions from Russia!

Read in Russian? Then, click the link below!

Or, English version is below the Japanese :)

 

Interviewer: Anton Mukhataev

Look At Me Russia

リンク:http://www.lookatme.ru/mag/people/experience/208371-swery-d4

1. Deadly Premonitionのようなアクション/アドベンチャーから、D4のような純粋なアドベンチャーゲームにジャンルを変えたのはなぜですか?

SWERY:

ゲームを作るとき、発想するときにジャンルにこだわっていません。

ジャンルは完成した作品に対して、あとから付いてくるものですから。

 

2. D4の舞台をボストンにしたのはなぜですか?特にインスパイアされた街があるのですか?

SWERY:

理由は2つ。

D4はタイムトラベルを扱っており、今回のDavidとリトル・ペギーの物語がひとつの結末を迎えたあとも物語は続き、タイムトラベル探偵というフランチャイズになることを想定して、アメリカで一番歴史深い町を選びました。

もう一つは、ボストンの文化は有名で殆どのアメリカ人がボストンと言えば「ボストン訛り」「レッドソックス」「ホッケー」「サミュエルアダムス」「クラムチャウダー」「ロブスター」などイメージすることが出来るのも大切な理由です。

 

3. ゲームから推測したのですが、SWERYさんは熱心なホッケーファンなのかと思いました。なぜホッケーにご興味をもたれたのですか、日本ではあまり有名ではないのでしょうか?

SWERY:

日本で僕の通っているバーのマスターは昔NHLでコーチをしていたカナダ人です。

もう何十年も前の話や、写真、ホッケーの道具などを見せてもらい、とても興味を持ちました。

彼はおじいさんですが、僕とは親友のように話します。

もうずいぶん長いつきあいです。

 

4. D4の会話は、アメリカのホームコメディ「となりのサインフェルド」や「Cheers」のような雰囲気がありました。D4の執筆に最も影響したものはなんですか?

SWERY:

僕の実生活と、幸運にも世界を回る経験をさせてもらっていることです。

ここ数年で多くの人と出会い、多くのエピソードを聞きました。

食事の時、僕はヘラヘラと笑っていますが、あなたの話をこっそりメモしているかもしれません。

 

5. ところで、ディナーのシーンはどこからインスピレーションを受けましたか?キャラクターがあのように食事をする、クリエイティブな案はどこから生まれたのですか?

SWERY:

我々D4チームは、食事シーンを作るために専用のミーティングを行い、小道具を用意して、食べる真似をして、だめ出しをして、あのシーンを練り上げています。

もはや食事シーンの権威といえるでしょう。

 

6. Destinyはひげのカスタムができないことを非難されていました。キャラクターの衣装、風貌をたくさん用意することはSWERYさんにとって重要なポイントなのでしょうか?

SWERY:

衣食住は人間の基本です。

最初はプロデューサー含め多くの人に“無駄なコスト”だと言われました。

でも、生活感のある作品を作るためには、どうしても衣食住は外せないと考えました。

特に、物語の舞台はボストンです!

じゃあ、髭をカスタムできないなんてナンセンス!

 

7. カットシーンで、ハンドカーソルをびっくりマークまで移動させるというシステムはどのように思いついたのですか?プレイヤーをゲームから脱落させないためには重要なものなのでしょうか?

SWERY:

もちろんそういう側面もあります。

特にD4は複数回の周回プレイを想定したゲームデザインなので。

しかし、そのためだけという訳ではなく、実際の生活に置き換えたとき、カットシーンという映像だけでは表現できない多くの要素が存在し、それを補うために発想しました。

あの行為によって、同じカットシーンでも何度も見られるし、何度も見れば見るほど、キャラクターや世界が好きになる…というもくろみです。

 

8. 多くのゲームデザイナーがモーションコントローラーやキネクトでの作業をいやがるのはなぜだと思いますか?ほとんどのゲームが同じ操作方法を使うのには飽きましたか?キネクトでゲームをデザインするにあたり、もっとも困難だったことは何でしょうか?

SWERY:

新しいデバイスと格闘するというのは、「プレイヤーのプレイスタイルをデザインする」ということに等しい行為です。

物語やかっこいいキャラクター、爽快感のあるゲームシステムがゲームの全てではありません。

多くのデザイナーはそこにはプレイヤーが存在しており、そのプレイヤーをデザインするということを忘れがちなのです。

僕はDeadly Premonitionで、コーヒーを飲みながら、またはタバコを吸いながら、もしくは独り言を発しながらというプレイスタイルをデザインしたと思っています。

今回も同じ事をやっただけです。

 

9. ゲームのキャラクターはどのように思いつくのですか?風変わりなキャラ(D4でいうとアバンギャルド!と叫ぶファッションデザイナーなど)に関しては実生活で出会った人からの影響かな、と思ったのですが。

SWERY:

基本的には”全て”実話に基づいた人物像です。

もちろん脚色はしていますが(笑)。

 

10. 実力のあるゲームディレクターとなった今でも、純粋に娯楽としてゲームをプレイしますか?ゲームディレクターのモードからプレイヤーモードに切り替えるのは難しくないですか?

SWERY:

毎日ゲームを遊んでいます。

しかも、クリエイティブなモードのついたゲームもかなり遊びます。

マインクラフトや、GTAVのオンライン、Project SPARKなど。

それをみて家族は「家でもゲームを作っているの?」と聞きますが、僕にとってはとても楽しい娯楽です。

この違いは、本人にしか分からないかもしれません。

 

11. D4のエンディングはもう心の中では決まっているのですか?エピソディック形式にしたのは、ゲームの世界のそれぞれのパートを限度無く、できるだけ自由に探索できるようにしたいという思いからでしょうか?また、開発者は始まりと結末に集中しすぎて、一番大きな部分―中盤のことを忘れているとは思いませんか?

SWERY:

質問が3つあるので、ひとつひとつ答えます。

答え1:決まっていますし、プロットも書き上がっています

答え2:そのとおり

答え3:僕が2011年にGDCでそのように話しました

「エンディングだけ気になるゲームは糞ゲー!」と。

 

12. Deadly PremonitionTwin Peaksのオマージュのように感じるのですが、その場合D4にはどのTVシリーズがふさわしいでしょうか?

SWERY:

特にこれと言った物はありません。

ただ、70年代~80年代の刑事ドラマや探偵ドラマを意識していることは確かです。

 

13. ゲーム中に風変わりなものを作るためどのような取り組みをしていますか?思いついたらすぐ書き込めるよう、メモ帳をお持ちだったりするのでしょうか?

SWERY:

もちろんメモを取ります。

でも誰もが気づくような風変わりなこと、、、というのは風変わりではなく、単なるステレオタイプです。

ですから、思いついたあとに、それを造形していく過程に一番時間をさいています。

「晴れなのに傘を差している人」が「変人」だったら、誰でも思いつきます。

ですから、「晴れなのに傘を差している人」をデザインする場合は、ただの変人ではなく、「神父」だったり、「少女」として脚色する必要があるということです。

 

14. アドベンチャーゲームは近年復活を遂げると思いますか?どのような背景があるとお考えですか?平均的なゲーマーが年をとり、若いゲーマーと比べ反射神経が鈍ってくるため、イベントの少ないゲームを好むからそのようになるのだと推測する人もいますが。

SWERY:

特に意識したことはありません。

D4Kinectを使って世界に没入できるものを作りたかった。

そして結果として、こういうデザインに落ち着いた。という感じです。

15. 最近ではどのゲームがどの国で作られたのかわからないということもありますが、日本のアクション、アドベンチャーゲームの場合はまったく違います。

 

例えばSWERYさんや須田 剛一さんといった日本のゲームデザイナーは、他のどの国にもない独特のオーラのゲーム体験をどのように作り出すのだと思いますか?

SWERY:

日本はクリエイターの数が少なく、欧米やアジアのように人海戦術をとることが非常に難しい国です。また、ファンドに関する考え方も保守的ですから、そういう意味で、アイデアやオーラで少ない資金や人材をカバーするしかないのかもしれません。

最近は欧米のクリエイターと会うことも多く、特にそう感じます。

潤沢な予算と、人材がいれば日本もどんどんブロックバスターに傾倒していくと思われます。

 

16. ナラティブゲームの未来はどうなると思いますか?ゲームはさらに複雑な構造になるのか、それとも映画や文学ではできないような、シンプルで独特なものになるのでしょうか?

SWERY:

僕には大げさすぎてわかりません。

ひとつだけ言えるのは、ナラティブなものから、新時代が訪れるのは歴史が証明しています。

それを信じて、若いクリエイターがどんどん頑張って欲しいと思います。

今回D4というゲームで、自分のスタイルとKinectと格闘しました。

そして、結果的に多くの評価をいただき、満足いただけるような良い作品が出来たと思います。

皆さん、是非、手にとってお楽しみください。

たった$15.00ですよ~。

コーヒー三杯分で、信じられない体験を!!

I Love You All!!

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1. First, why did you decide to switch genres: from an action/adventure game like Deadly Premonition to purely an adventure game like D4?

SWERY:

When I think up ideas for games and create them, I don't worry about what genre they are. I think that a genre is something that is attached to a work after it's completed.

 

2. Why did you decide to make D4 take place in Boston? Was there something in particular about the city that inspired you?

SWERY:

There are two reasons. D4 focuses on a time traveler, and it's possible that the story could continue even after the story between David and Little Peggy comes to an end. Therefore, in terms of a franchise about a time traveling detective, I wanted to set it in the American town with the deepest history.
The other reason is that Boston culture is famous, and that when most Americans think of Boston, they think of things like “Boston accents,” “the Red Sox,” “Hockey,” “Samuel Adams,” “Clam Chowder,” “Lobsters,” and so on and so forth.
Boston has a defined image to it, which is another important reason why I chose it.

 

3. Judging by the game, you seem to be an avid hockey fan. How did you take interest in a sport that, I presume, is not so popular in Japan?

SWERY:

A bar that I frequent in Japan is run by a Canadian man who used to coach hockey in the NHL. He did this decades ago, and after looking at his photos and hockey equipment, I got very interested in the sport.
He's an elderly man now, but he talks to me like we're best friends. We've known each other for a long time.

 

4. Dialogs in D4 often have a certain "sitcomy" vibe reminiscent of American TV shows like Seinfeld and Cheers, with the latter ironically taking place in Boston. What influenced your writing for D4 the most?

SWERY:

I am fortunate enough to have many chances to travel around the world every year. In the past several years, I've met with many people and heard numerous stories from their lives.
If you find me laughing loudly during a meal, I may be secretly writing a memo of your story.

 

5. What was the inspiration behind dinner sections, by the way? How did you come up with all the creative ways of characters eating food?

SWERY:

In order to do that, the D4 team ran special meetings specifically for creating the meal scenes. We prepared all the necessary tools, pretended like we were eating, critiqued ideas, and built up each scene. I think you could say we're authorities on meal scenes now.

 

6. Recently Destiny was criticized for having no beard customizations. Was it important point for you to have lots of costumes and looks for the characters?

SWERY:

Food, clothing, and shelter are basic human needs. When I first brought it up, many people, including the producer, said it would be a “pointless cost.” But in order to create something that has a “real life” sensibility to it, I thought that these three things were absolutely necessary.
Especially when the story's set in Boston! Not being able to customize your beard is absolute nonsense!

 

7. How did you come up with mechanic where you have to navigate the hand cursor towards exclamation marks during cut scenes? Was it important for you to never let the player out of the game?

SWERY:

Yes, that was definitely part of it. I designed D4 imagining that people would play through it several times. I didn't devise this mechanic precisely because of that, though.
When I was converting all the 'real life' bits into the game, I realized that there were a lot of elements that became lost during the cut scenes, so I thought this idea up as a way to restore some of them. This mechanic allows people to enjoy cut scenes more than once.
Not only that, but the more you watch them, the more the characters and the world grows on you. That's what I had in mind.

 

8. Why do you think so many game designers are afraid to work with motion controllers and Kinect in particular? Do you feel tired of most games using the same control methods? What was the biggest challenge in designing the game with Kinect in mind?

SWERY:

Fighting with a new device basically means 'designing a play style for the player.' A good story, cool characters, and a refreshing game system alone won't make a game. Many designers forget that the player also exists within the game, and that they need to design the player as well.
With Deadly Premonition, I designed a play style where the player can play while talking to themselves, smoking, or drinking coffee. This time around, I just did the same thing.

 

9. How do you come up with the characters for your games? It often seemed to me that bizarre personalities (such as the fashion designer who shouts «Avant-garde!» in D4) can only be influenced by someone you met in real life.

SWERY:

For the most part, 'everything' is based on real life. Of course, I do dramatize some things. (LOL)

 

10. Do you still enjoy playing video games for fun now that you’re an accomplished game director? Is it hard switching from the «player» mode to the «game designer» mode when you study different games?

SWERY:

I play games every day. I put a lot of hours into games that have creative modes, such as Minecraft, GTA V, and Project SPARK. When my family sees this, they ask me: “Are you creating games at home too?” But to me, this is just another fun mode of entertainment.
I think in these situations, only the person themselves can really understand the difference.

 

11. Do you have the ending for D4 in mind? Was your decision to make the game episodic based on the desire to have as much freedom as possible and no boundaries in exploring different parts of the game world ? Do you think developers are focused too much on the beginning and the end, but are forgetting about the largest part — everything in between?

SWERY:

There were three questions there, so I'll answer each one separately.

Q1: The ending is set, and I've written up the plot.

Q2: Absolutely.

Q3: Like I said at GDC in 2011, “Games where you only care about the ending are crappy games!”

 

12. Deadly Premonition seemed to have paid homage to Twin Peaks. What is the corresponding TV series for D4 then?

SWERY:

There isn't really one. However, I did have police dramas and detective dramas from the 70s and 80s in mind while I was creating it.

 

13. What is your approach to creating weird things in your games? Maybe you have a notepad where you write them down as they come up in your mind?

SWERY:

Yes, I do write things down in my notepad. But weird things that everyone can notice... aren't really weird things, but rather stereotypes. So after I think something up, I spend the most time molding into something special.
“Someone who carries an umbrella even when it isn't raining” is a “weirdo” that anyone could think up. So when designing that sort of character, you can't just make them a “weirdo.” Instead, you need to dramatize their character somehow, such as by making them a priest, or a little girl, or so on and so forth.

 

14. Do you think that adventure games seemed to have some kind of resurgence in the recent years? What do you think is the reason behind that? Some speculate it is because the average gamer becomes older and doesn’t have as good reflexes as younger gamers and thus prefers less eventful games.

SWERY:

I haven't really thought about that. With D4, I just wanted to create a world that people could dive into using the Kinect, so that's the design I ended up with.

 

15. Today you often can't tell in which country the game was made, but it is definitely not true if you consider Japanese action and adventure games. How do you think Japanese game designers like you and Suda 51, for example, are able to create experiences that have the unique aura not possible anywhere else in the world?

SWERY:

There aren't many creators in Japan. Unlike Asia and the West, Japan is very bad at using human-wave tactics. We're also conservative when it comes to thinking about funds, so in that regard, perhaps lots of people have to cover their ideas and auras with a very low level of funds and human resources.
Lately, I've been meeting a lot of Western creators, and that's the general impression I've felt. If we start getting more ample budgets and human resources, I think you'll start to see more blockbusters coming out from Japan.

 

16. What do you think is the future of video game narrative? Will games have more and more complicated structures, or will they find something simpler and completely unique, not possible in cinema, literature and elsewhere?

SWERY:

That's such a grandiose question, I'm not really sure how to answer. Perhaps one thing I can say is that history has shown us that with narratives, a new age will always be on its way.
I want younger creators to believe in that and keep working hard. With D4, I really fought with Kinect and my own style.
In the end, a lot of people recognized it, and I feel that I created a work that will really satisfy its uses. I hope everyone can get a hold of it and enjoy it. It's only $15.00
the price of three cups of coffee, for an unbelievable experience!!

 

I Love You All!!

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またのご来店をお待ちしております。

Please come again

Have a lovely day!

 

 

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